こんにちは、かずきです。
私は20代後半でADHD(注意欠如・多動症)と診断され、現在は障害者雇用で働いています。
最初に就いた仕事は 経理職。
「数字が得意だし、安定していて食いっぱぐれない」と思って選んだ仕事でしたが、実際に働いてみると、 ミスを繰り返して怒られ続け、次第に精神が壊れていく という地獄のような日々が待っていました。
そして気づいたら、私は「もう死にたい」とまで思うようになっていました。
「なぜこんなことになったのか?」
「どうすれば同じように苦しむ人を減らせるのか?」
この記事では、私がどのように経理の仕事に就き、追い詰められ、うつ病になり、そして最終的にADHDと診断されるまでの体験を赤裸々に語ります。

【プロフィール】
- 年齢:30代
- 住んでいる場所:大阪
- 診断:ADHD・うつ病(障がい等級:2級)
- 職業:特例子会社の正社員(障害者雇用)
ADHDと知らずに経理を選んだ理由

ゲームセンターの従業員から経理へ異動
新卒入社した私の最初の職場は、アミューズメント業界の ゲームセンターの従業員 でした。
現場の仕事をしているうちに、会社のお金の流れに興味を持ち、「簿記を取ればキャリアアップできるかも」と思い立ちました。
当時の私は 「数学が得意だから、経理は向いている」 と思い込んでいました。
ちょうど社内公募で経理職の募集があり、「これならいける!」と勢いで応募し、異動が決まりました(今思えば、これもADHDの衝動性の表れかも)。
経理の仕事に対して持っていたイメージは、
「専門職だからスキルが身につけば安泰」「資格もあるし大丈夫」 といったもの。
しかし、現実はそんなに甘くありませんでした。

大企業の経理に所属できるということでわくわくした気持ちで異動しました。
経理の仕事で感じた違和感

ミスを繰り返す自分に愕然
経理に異動して最初に任されたのは 購買業務。
発注処理や請求書の確認などを担当しましたが、2ヶ月、3ヶ月経っても同じミスを繰り返すばかり。
- 数字の入力ミス
- エクセルの1行ズレ
- 細かいチェック漏れ
何度気をつけても、また同じミスをしてしまう。
「しっかり確認したはずなのに…なんで?」
毎日そんなことを考えていました。
上司の評価がどんどん悪化
上司からのフィードバックは厳しくなる一方でした。
「なんでまた同じミスをするんだ?」
「スケジュール管理が甘すぎる!」
「いったんパンクして痛い目見たほうがいいんじゃない?」
最初は丁寧に指導してくれていた先輩も、次第に質問しても冷たくなり、
「もう一度自分で考えて」と突き放されるようになりました。

質問したくても、できない状況に陥り職場からは完全に孤立する状況となりました
仕事のストレスが限界に達する

焦りとプレッシャーの悪循環
毎日が プレッシャーと自己嫌悪の連続 でした。
- 「次はミスしないようにしなきゃ」 → でもまたミスする
- 「怒られたくない」 → でもまた怒られる
- 「自分は本当にダメな人間だ」
いつの間にか 休日も仕事のことで頭がいっぱい になり、趣味にも没頭できず、夜も眠れなくなっていきました。
「もう限界だ」と思った瞬間
経理に異動してから4ヶ月、ある日ついに限界が訪れました。
「今月こそはミスなくやらなきゃ」と必死に仕事をしていたある日、イレギュラーな案件で数値が合わなくなり、締め切りが迫る状況に。
その瞬間、「もうダメだ」 という感覚が襲ってきました。

「こんな仕事、絶対に無理だ」
「このまま車にでも引かれて死ねないか?」
そんなことを考えながら、ぼんやり道を歩いていました。
精神科受診とうつ・ADHDの診断

うつ病と診断され、休職へ
さすがにこのままではまずいと思い、ネットで検索。
「うつ病の症状チェックリスト」を見たら、ほぼすべて当てはまっていました。
病院を受診すると、案の定「うつ病」の診断が下り、休職を申し出ました。
仕事のプレッシャーから解放されて、一瞬だけホッとしたものの、「この先どうなるんだろう?」という不安が頭をよぎりました。

傷病手当金で当面の生活費は確保できたものの、ちゃんと復職できるのか?また同じように鬱になったりしないかどうか?めちゃめちゃ不安でした。
復職後も改善せず、ADHDの診断が下る
4ヶ月の休職を経て復職しましたが、状況は変わらず。
職場の配慮をもらいながら仕事は何とか1年続いたものの、ついに「ADHD(注意欠如・多動症)」という診断が下りました。

「だから、ミスを繰り返してしまうのか…」
その時初めて、自分がどうして仕事でつまずいていたのか、納得できました。
退職を決意し、障害者雇用へ

「もう無理だ」と経理を諦める
ADHDの診断を受けたことで、「このまま経理を続けてもまた潰れる」と確信しました。
そうして私は退職を決意しました。
障害者雇用という選択肢
同じ苦しみを繰り返さないために、配慮を受けながら働ける 「障害者雇用」 へシフトしました。
今の仕事では、
- 合理的配慮が受けられる
- 細かいミスが出にくい環境で働ける
その結果、以前よりずっと 安定して働ける ようになりました。
今、苦しんでいるあなたへ
仕事がうまくいかず、苦しんでいる皆さんに伝えたいことがあります。
- 「無理して続ける必要はない」
- 「苦しいなら逃げてもいい」
- 「自分に合った働き方は、必ずある」
あの頃の自分は、「経理を辞めたら終わりだ」と思っていました。
でも、辞めても人生は続くし、合う仕事を選べば、ちゃんと生きていけます。
また、休職したとしても傷病手当金があり、仕事を辞めても雇用保険があり、障害があったとしても障害年金があるなど、この国には社会保障制度がしっかりと整っているので、最悪何とか生きていくことはできます。
私の体験が少しでも皆さんに届けば嬉しいです。
本ブログでは、障害者雇用に関する記事や、ADHDなどの精神障害のライフハックについての記事を書いていますので、ぜひお読みいただけますと幸いです。
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