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こんにちは。かずきです。
私はADHDの診断を受けたことで、働き方を大きく見直すことになりました。
発達障害の診断を受ける前は当然、クローズ就労(障害を開示せずに一般枠で働くこと)で、普通の会社員として働いていましたが、毎日の業務が苦痛で仕方がありませんでした。
数学が得意で、簿記の資格を持っていたこともあり経理での仕事をしていたのですが、特性によるミスやコミュニケーションの困難さでいつも上司から叱られてばかり。
「なぜ自分だけこんなに仕事がうまくいかないのか?」と悩み続ける日々でした。
そんな中、ADHDの診断を受けたことで、「自分に合った働き方を選ぶことができる」と気づき、最終的に障害者雇用へと切り替えました。
この記事では、ADHDの診断を受けたきっかけから、障害者雇用を選択するまでの経緯、実際に働いてみての変化についてお話しします。
同じような境遇の方にとって、生き方の参考になればうれしいです。ぜひ読んでいってください。
クローズ就労での苦悩:普通に働くのがつらかった・・・

私は新卒で一般企業に就職し、クローズ就労をしていました。
最初のうちは良かったのですが、だんだん責任ある仕事を任されていくうちに「何かおかしい」「うまくいかないことだらけだ」と感じるようになりました。
- 頭では理解しているのに、 仕事の段取りが組めない
- 何度も確認したのに、 些細なミスを繰り返してしまう
- 会議中、話を聞いているはずなのに、 話が頭に入ってこない
- 「ちょっといい?」と急に話しかけられると、 次に何をすればいいのか分からなくなる
- 周囲が普通にできることが、自分には異常に難しく感じる
特に辛かったのは、「こんなこともできないの?」と指摘されるたびに、自分がどんどんダメな人間に思えてくることでした。
頑張っているのに結果が出ない。努力しても報われない。
そんな日々を続けているうちに、どんどん体調が悪くなっていきました。
食欲がなくなり、夜寝る前は動悸が止まらず寝付くこともできない。
趣味に対して気持ちが全然入っていない。何も考えることができない。
結果として、 メンタルが限界に達し、ついにうつ病を発症 してしまいました。
ADHD診断を受けたことで見えた「もう一つの選択肢」

うつ病で4か月休職していたのですが、精神科の先生に「ADHDの可能性がある」と言われました。
ADHDについて調べてみると、ADHDチェックリストのような症状や行動特性の一覧を見ていると自分に当てはまるものばかり。
そして精神科で診断テストを受けて 「ADHD(注意欠如・多動症)」と診断されました。
ADHDの特性が仕事のパフォーマンスに影響を与えていたと分かったとき、「だから今まで仕事がうまくいかなかったのか…!」と腑に落ちました。
特性を知ることで、 「努力不足ではなく、向いていない環境にいたんだ」 ということに気づきました。
(ADHDにとって経理は絶望的に向いていない職業ですよね・・・)
転職を決断。しかしうまくいかない転職活動
ADHDにとって経理が向いていない仕事の可能性が高いと判断して、別の職種に転職を決意しました。
しかし、社会人経験3年しかない私にとって一般の転職活動は絶望的にうまくいきませんでした。
面接では、自分がADHDを持っていることを正直に伝えていたため、企業側としても採用しづらかったのでしょう。
そのため、一次面接で落とされ続ける日々が続いていました。
障害者雇用という選択肢
あるとき、障害者雇用という選択肢があることを知りました。
最初は「障害者枠=能力の低い人が補助を受けて働くところ」というイメージがあり、正直なところ 「本当にここで働いていいのか?」 という不安もありました。
しかし、調べてみると、
✅ 仕事のペースに配慮がある
✅ 業務内容を特性に合わせて調整できる
✅ 残業が少なく、無理なく働ける環境がある
といった、 「ADHDでも続けやすい職場環境」 であることを知り、障害者雇用へ切り替えることを決意しました。
就労移行支援事業所の存在を知る
最初は 「障害者雇用ってどうやって仕事を探すの?」 と右も左も分からない状態でした。
そんなときに活用したのが 「就労移行支援事業所」 です。
就労移行支援事業所とは、 発達障害や精神障害などを持つ方が、一般企業への就職を目指すためのサポートを受けられる施設 です。
例えば、以下のような支援が受けられます。
✅ 適職診断や職業体験:自分に合った仕事を探す手助けをしてもらえる
✅ 就職活動のサポート:履歴書・職務経歴書の添削や面接対策ができる
✅ 仕事のトレーニング:模擬業務を通して、仕事の流れを掴める
✅ 職場定着支援:就職後も、必要に応じてサポートが受けられる
私が特に助かったのは 「職業体験」 でした。
実際に障がい者雇用を行っている企業に実習に行くことで、どのような仕事内容か、どのような配慮を受けながら仕事をしているかということを直接見ることができました。

実際に通ってみて感じたメリット
私は障害者雇用へ転職する前に、 半年間就労移行支援事業所を利用 しました。
そのおかげで、スムーズに転職できたと感じています。
✅ メリット①:就職活動が楽になる
- 一人で就活をすると、書類作成や面接対策などで疲れ果ててしまうことが多い
- 事業所では 履歴書の書き方・模擬面接・企業とのマッチング まで手厚くサポートしてくれる
✅ メリット②:障害者雇用の実態が分かる
- 事業所経由で 実際の職場体験(企業実習) を受けられる
- 「思っていたのと違った…」というミスマッチを防ぐことができる
✅ メリット③:仕事のペースをつかめる
- しばらく仕事をしていないと、働くリズムを取り戻すのが難しい
- 事業所では 週3日から慣らしていくこともできる ので、無理なく復帰できる
最終的には就職活動では障がい者雇用を取り扱う転職エージェントを活用して就職に至ったのですが、事業所を利用したことで、 いきなり転職するよりも安心して準備を進められた と感じています。

障がい者雇用で働き始めて1年。働いていて感じる変化。

障がい者雇用で働き始めて約1年が経ちますが、どのような業務をしているのか、今の状況をお話しします。
どんな業務をしているのか?
グループ内の企業の雑務のお手伝いや情報収集など依頼された業務を請け負う特例子会社に勤務しています。
DMの発送手伝いや資料作成・データ分析などを事業部の方々が依頼してくるので、それらを仕上げて納品するという業務がメインとなっています。
単なる事務作業や軽作業ももちろん障がい特性に応じて割り振られることもあるのですが、私は経理職でエクセルやスプレッドシートなどのスキルを持っていたことと、職場ではITスキルとしてプログラミングによる業務自動化にも取り組んでいたので、そのような業務効率化の案件を受けることが多いです(PythonやExcel VBA、GASを習得しました)。
障害者雇用で働いてみての変化
① 仕事のストレスが劇的に減った
自分の得意・不得意を理解してもらえる環境で働けているので、ストレスが激減しました。
集中力が続かない特性がありますが、90分ごとに1回小休憩の時間が設けられているのでいったんリフレッシュして業務を続けることができています。
② 職場の理解があるので、安心して働ける
ADHDの特性をオープンにしているため、ミスをしても**「次からこうしようね」と前向きな指導** を受けることがで来ています。
また、同じような境遇の方と一緒に働いているのでミスをしてもお互いフォローしようという雰囲気があります。
③ プライベートの時間が充実
基本的に残業はなく、年間休日も125日。有給休暇も初年度から10日間。2年目からは18日付与されるので、プライベートの時間も十分に確保することができています。
クローズ就労と障害者雇用の比較
ADHDや発達障害のある人が働く方法には、大きく分けて以下の3つの選択肢があります。
- クローズ就労(障害を開示せず一般枠で働く)
- セミオープン(一部の配慮を求めつつ一般枠で働く)
- 障害者雇用(障害を開示し、配慮を受けながら働く)
それぞれの働き方にはメリット・デメリットがあり、環境や個人の特性により向き不向きがあります。
クローズ就労・セミオープン・障害者雇用の比較

どの働き方がベストかは、人それぞれの特性や希望によって異なります。例えば、「キャリアアップを重視するならクローズ就労」「ある程度の収入を確保しながら配慮を受けたいならセミオープン」「安定を求めるなら障害者雇用」といった選択肢が考えられます。
私は安定的に働き続けるほうが長期的にプラスになると感じたため、障害者雇用でよかったと思っています。
まとめ:無理せず働ける環境を選ぼう
ADHD診断を受けたことで、 「無理に普通に働こうとする必要はない」 ことに気づきました。
もし、今の職場で苦しんでいるなら、 「障害者雇用」という選択肢がある ことを知ってほしいです。
もちろん、クローズ就労が合っている人もいるし、どちらを選ぶかは 「自分に合うかどうか」 が大事です。
ただ、 「このままの働き方でいいのか?」 と悩んでいるなら、一度立ち止まって「自分にとって最適な環境」を考えてみるのもいいかもしれません。
障害者雇用で転職活動をするにあたって、お金の面で不安に感じる方もいるかと思います。
そのような方のために、雇用保険について解説した記事もありますので是非ご覧ください。
あなたにとって 無理なく働ける職場が見つかることを願っています!
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